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山口遥(はるか)の日記
2021年04月26日 09時53分甲殻機動隊と個人主義の弊害
アニメ甲殻機動隊に出てくる、公安9課が取る戦略は｢スタンドアローンコンプレックス｣です。これはざっくり言うと個人主義で、各々が自らに指令を出し別々に動く事で結果的には組織の効率を上げられるのですが、これには大きな弊害があります。
それに関しては後に言及します。
方や現実的な問題として、海外で活躍している日本人は往々にして個人であることが多く、本当に才能のある人は海外に出ると巷では騒がれていますが、果たしてその戦略が正しいのかという疑問があります。
もはや日本の組織力は失われ、独力で勝ち上がる事のできる限られた個人しか世界で活躍する事のできない時代となってしまったのでしょうか。
そこで、スタンドアローンコンプレックスという幻想と、日本の現実的な問題を照らし合わせてみます。
甲殻機動隊の中でなぜ個人主義が推奨されているかといえば、公安9課の人員は一人一人が非常に有能で、且つ互いの結束が固く信頼関係が築けているという前提があります。
しかし現実問題、スタンドアローンコンプレックスの戦略を取り入れるためには、まず前段階としての組織の結束力や個々人のスキル面などかなりハードルが高くなります。
また日本の組織力・集団力という問題からも目を背けるわけにはいきません。
元来、人間の祖先であるホモサピエンスは、自分達よりも体格も力の差もあり圧倒的に劣っているネアンデルタール人に、集団力で勝った末に、今の人類が存在しているという事実を思い出してください。
そして近代、世界対戦当時、日本人は無謀ながらも、かつての敵国であった諸国に立ち向かって行ったのです。それは愚かで無謀な戦略でしたが、それだけの力がある民族だと言うことを忘れてはいけません。力の使い所を間違えなければ、必ずや日本は返り咲けます。
よく｢歴史から学べ｣と言いますが、学び所の選び方にもっと慎重になるべきです。例えば、特攻隊から学べることなど正直ないと思いますが、戦国武将や昭和の日本を牽引してきた政治家や大企業のトップからは大いに吸収できる学びがあると思います。
人種の面で言うと、アジア人の骨格や体力は欧米諸国の人種よりも劣っているかもしれませんが、頭脳面ではどうでしょうか。
脳は鍛練によりいくらでも鍛えられます。現代の戦争は、体力勝負ではないのです。完全に頭脳戦で経済が動いている世の中なのです。
私がなぜそこまで日本に拘って文章を書くのかというと、国力が失われた国では人が活躍できないからです。人間一人の力ではたかが知れています。しかし、国という追い風があれば世界で通用する人材がもっと活躍できるのです。
自分が生きている間に、国力を取り戻した日本を見てみたいからです。
山口遥(やまぐちはるか)
